近年は女性の社会進出により、晩婚の方も増えてきております。
それに伴い高齢初産の方も増えております。
高齢出産とは世界保健機構(WHO)を中心に世界的に使われている言葉です。
では、高齢初産、高齢出産は何歳から言うのでしょうか。
日本では、厚生労働省の定義はありません。日本産婦人科学会が提唱している高齢初産は、1993年以前は30歳以上でしたが、現在は生活環境の改善や医療水準の向上により大体35歳以上の初産を高齢出産と定義しています。2人以降は40歳以上を高齢出産と言っております。
厚生労働省が発表した「2010年度出生に関する統計」の第1子出産平均年齢は2009年29.7歳、1998年27.8歳、1975年25.7歳と約30年で4歳上昇、現在と10年前を比べると2歳上昇とハイペースとなっています。
このペースでいくと平均的出産年齢は、高齢初産の35歳に近づいている事になります。
10歳代初めの若年出産も未熟な身体による妊娠・出産のため、問題が起きるケースが多くなります。
35歳以上の初産も同様に妊娠・出産に問題があるケースが多くなる可能性があり、妊娠高血圧症候群、微弱陣痛、難産、胎児仮死、新生児死亡などの危険率が高くなります。
また、40歳代では100人に1人の割合で染色体異常が発生し、年齢と共に発症率は高くなります。
染色体異常は、出生前検査の絨毛検査か羊水検査で胎児の染色体を分析して検査する事ができますが、流産などのリスクもありますので、家族と良く相談をして検査を受けるか否かを決めてください。