『ダウン症(だうんしょう)』とは、21番染色体が通常より1本多く、計3本(トリソミー症)になることが原因で発症する先天性疾患群です。精神遅滞はほぼ全ての患者で発症し、特有の顔貌や、先天性心疾患、消化器疾患、免疫系・内分泌系の異常、白血病、アルツハイマー病などの多くの症状を伴うことがあります。
染色体上の遺伝子が過剰発現する事が症状を引き起こすと考えられており、概ね700人に1人の割合で生まれてくるとされています。母親の出産年齢が高いほど発生頻度は増加する為、高齢出産となっている先進国では増加傾向にあります。
検査方法としては、出生前診断の胎児ドックや新型出生前診断(NIPT:エヌアイピーティー)などがあり、母体の血液に微量に存在する胎児DNAを用いた診断方法があります。これら検査においては社会的議論を呼びましたが、共に確定診断ではないことには注意が必要で、検査を受けられる施設で十分な説明を受け、理解した上での検査が望まれます。
出生前診断の初期胎児ドックの詳しい内容については、『初期胎児ドック(出生前診断)』のページをご確認下さい。