『チョコレート嚢胞(ちょこれーとのうほう)』とは、『子宮内膜症性卵巣嚢胞(らんそうしきゅうないまくしょうせいのうほう)』ともいいます。子宮内膜症は、本来子宮の内面をおおっている子宮内膜と同様の組織が、子宮の内面以外の部位にできる病気です。子宮内膜症は骨盤内にできることが多く、腹膜、卵巣に病巣を形成することがよくあります。ほかに、膀胱、直腸などの腸管、肺、皮膚にもできることがあります。
卵巣に病巣を形成した子宮内膜症が進むと、卵巣内に嚢胞を形成します。この嚢胞内に主として月経の時に出血を繰り返すことにより、内腔に古い血液がたまったものが子宮内膜症性卵巣嚢胞、すなわちチョコレート嚢胞です。エストロゲンに依存する疾患であるため、初経から閉経までの生殖可能年齢の女性に発症します。
症状としては、月経痛、慢性骨盤痛、性交痛などの疼痛があるほか、不妊症の原因にもなります。稀ですが、破裂した場合は激痛を伴う、卵巣がんが発生すること等があります。
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- チョコレート嚢胞(ちょこれーとのうほう)・子宮内膜症性卵巣嚢胞(しきゅうないまくしょうらんそうのうほう)
チョコレート嚢胞(ちょこれーとのうほう)・子宮内膜症性卵巣嚢胞(しきゅうないまくしょうらんそうのうほう)
2022.08.28 2024.05.15