京都の産婦人科(無痛分娩)・不妊治療は身原病院

身原病院

胚移植(はいいしょく)

子宮に胚を戻す操作のことで、腟から子宮頸管、子宮内へと細いチューブを挿入して胚を戻します。痛みもなく数分で終了する処置です。胚移植で重要なことは、胚を受け入れる子宮内膜と胚の日齢が一致することです。月経中の内膜に胚を移植しても妊娠成立することはありません。排卵後の内膜(分泌期内膜)に胚を戻します。胚の種類で新鮮胚移植と凍結融解胚移植に分類されます。

 新鮮胚移植では採卵後受精させた胚を子宮に戻します。子宮に移植する胚の日齢から、前核胚移植(受精後1日)、分割胚移植(受精後2~3日)、桑実胚移植(受精後4日目)あるいは胚盤胞移植(受精後5~6日目)という呼称で表現します。

 自然排卵に合わせた凍結融解胚移植では、採卵した周期とは異なる月経周期に胚を子宮に戻すので、その周期の排卵日を確認して、胚の日齢と内膜時期を一致するようにスケジュールを立て、胚を融解し移植します。ホルモン補充による凍結融解胚移植では、胚と内膜時期を一致させるためにホルモン剤を使用して内膜を調整して胚移植します(ホルモン補充法)。凍結融解胚移植も胚を凍結保存した時期で、新鮮胚移植と同じように前核胚移植から、分割胚移植、桑実胚移植、胚盤胞移植とあらゆる時期で胚移植可能です。

この記事を監修した人
身原正哉(MASAYA MIHARA)

産婦人科専門医で医療法人倖生会身原病院 院長。
専門医:公益社団法人 日本産科婦人科学会 産婦人科専門医、日本抗加齢医学会 日本抗加齢医学会専門医、母体保護法指定医師、日本産婦人科医会「硬膜外麻酔下での分娩を安全に行うために」講習会修了、麻薬管理者、麻薬施用者、京都市立病院登録医