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身原病院

月経前症候群(PMS)

月経前症候群(PMS)

月経前になると、「イライラする」「気分が沈んでしまう」「からだの具合が悪くなる」「胸がはってくる」「ひどくむくむ」というような症状は、 女性の約80%の方が経験していると言われています。 このような、排卵から月経開始までの時期に現れる身体的・精神的不快な症状を総じて、月経前症候群(PMS)といいます。月経前症候群(PMS)は、月経の周期ごとに反復して現れるのですから、非常にわずらわしいものでもあり、 また、症状の度合いも個人差が激しく、症状が現れても、それほど気にならない程度の人もいれば、 逆に日常生活でさえも困難になってしまう人もいます。 このように極端に重度の症状が現れるものを月経前不機嫌性障害(PMDD)といい、 PMSの症状を訴える女性のうち、約5%の方は、適切な治療が必要であるとされています。

症状

大きくわけると①身体的症状と②精神的症状にわかれます。①だけの人、②だけの人、①も②もある人と症状は人それぞれです。

【①身体的症状で比較的多いもの】
下腹の痛みや膨満感、腰痛、頭痛、めまい、吐き気、むくみ、便秘、ニキビ(肌荒れ)、肩こりや手のしびれなど。他の病気と紛らわしい症状を感じることもあるようです。

【②精神的な症状で多いもの】
月経前のイライラ・気分の落ち込み、攻撃性が高まる、集中力の低下、仕事ができなくなる、不眠、理由もなく突然泣きたくなる、過食など。
いずれも「うつ病」などの精神疾患に似た症状が多いのですが、月経が来ると嘘のように症状が消えてしまうのが特徴です。

検査・診断

まず十分に問診をとらせてもらい、どのタイプのPMSかと重症度を診断します。 体調や気分の変化があっても日常生活が普通に送れているか、仕事に影響が出ていないかなどの問診を中心に行われます。月経前は誰もが多少体調が悪くなったりイライラしやすくなったりしますが、それらの変化が極端で日常生活に支障をきたすレベルと判断されると、PMSと診断されます。 ホルモン検査の数値にも異常があらわれないことがほとんどで、内診も特には必要ではありません。ただし治療として経口避妊薬(ピル)を選択する場合は内診、子宮がん検診、採血が必要な場合があります。

治療

月経前症候群はストレスや生活習慣、冷えなども多く関係していますが、これらを改善しても症状が改善しない場合は治療をする場合もあります。 治療薬としては避妊目的に使われている経口避妊薬(低用量ピル)や漢方薬が効果的です。 そのほかの治療方法としては精神的な症状が強い患者さんには軽い安定剤のようなお薬も効果があります。 これらの薬は症状によって医師と相談して決めていただきます。