京都の産婦人科(無痛分娩)・不妊治療は身原病院

身原病院

MIHARA's Kitchen

当院での治療食について

 

みなさん、こんにちは。

今回は当院の入院患者様に提供している治療食についてご紹介します。

ほとんどの入院患者様は通常の献立(普通食)を召し上がっていただいておりますが、
栄養ケアが必要な患者様は、治療食を召し上がっていただきます。
当院では治療食として、減塩食(※1)、GDM食(※2)、貧血食を提供しています。
※1 妊娠高血圧症候群の患者様に提供している食事
※2 妊娠糖尿病の患者様に提供している食事

治療食とは言っても、おいしさや満足感を損なわないように工夫しつつ、
患者様お一人お一人に適した栄養量を考慮し、献立にしています。

以下で、それぞれの治療食の特徴をご紹介します。
普通食と比較した治療食の対応の例です。

<減塩食>
⇒食塩を控えるため、食塩を多く含む練り製品(ちくわ、平天など)や食肉加工品(ハム、ソーセージなど)を除去または少なくしています。また、汁物やおかずは薄味にして提供しています。
少なくしたことでボリュームダウンしてしまう場合は、野菜を増やして全体量を調節しています。
野菜に含まれるカリウムが体内のナトリウムを排泄するはたらきがあるため、野菜を増やすことで血圧を下げる効果を狙っています。

<GDM食(妊娠糖尿病食)>
⇒糖質を控えるため、米飯や芋類(じゃがいも、さつまいも、里芋)、糖質を多く含む野菜(かぼちゃ、れんこんなど)、果物を少なくしています。
また、減塩食と同様に食塩も控えるため、食塩を多く含む練り製品(ちくわ、平天など)や食肉加工品(ハム、ソーセージなど)を除去または少なくしています。
少なくしたことでボリュームダウンしてしまう場合は、野菜を増やして全体量を調節しています。
野菜に含まれる食物繊維が糖質の吸収を緩やかにするはたらきがあるため、野菜を増やすことで血糖値の急激な上昇を抑える効果を狙っています。

<貧血食>
⇒血液の材料となる鉄やたんぱく質を多く含む食品(魚の血合い部分、肉類、ほうれん草や小松菜)を多くしています。
また、鉄の吸収を助けるビタミンCを多く含む野菜(パプリカやブロッコリーなど)も多くしています。

 

 

以上、治療食について紹介させていただきました。
当院の厨房では、すべての患者様にとって安心して召し上がりいただけるよう、産前産後のケアに必要な栄養が摂れる献立にしています。
また、栄養ケアに加えて、すべての患者様にとっておいしくて満足する食事を提供することを目指し、調理方法や味付けにこだわって日々調理に励んでいます。

普通食の患者様も、治療食を召し上がっていただく患者様も、
入院中の食事を楽しみにしていただけるよう、今後も精進してまいります!